近年、物流業界で注目されている手法の一つがグッズ・トゥ・パーソンです。グッズ・トゥ・パーソンとは、ロボットに商品をピッカーの元へ運ばせることで、ピッカーが商品を探すための歩行を無くし、ピッキング作業の効率を向上させる手法です。この記事ではグッズ・トゥ・パーソンについて紹介します。
グッズ・トゥ・パーソンとは?
グッズ・トゥ・パーソンは、ロボットによって商品を運ばせ、ピッカーにかかる負担を軽減し作業効率を向上させる手法です。ここでは、グッズ・トゥ・パーソンの特徴や概要について解説します。
グッズ・トゥ・パーソンの特徴と概要
グッズ・トゥ・パーソンは、ピッカーの負担を軽減し作業効率を向上させます。
従来のピッキング作業は、作業者が棚まで移動し、商品を手作業で取り出す必要がありました。この方法では、作業者が移動に時間を要するため、作業効率が低下し、より多くの時間とリソースが必要でした。
一方、グッズ・トゥ・パーソンでは、作業者が商品の置かれた場所へ移動する代わりに、商品が作業者の近くまで運ばれます。ピッカーは移動時間を短縮でき、ピッキング作業に専念できるため、作業効率が向上します。
グッズ・トゥ・パーソンの種類
グッズ・トゥ・パーソンは大きく分けて二種類あります。ここではグッズ・トゥ・パーソンの種類について解説します。
グッズ・トゥ・パーソンの種類
グッズ・トゥ・パーソンには大きく分けて二つの種類があります。
一つ目は自動倉庫型です。搬送ロボットが立体倉庫内を走行して、該当コンテナを取出し、ピッカーまで搬送する仕組みです。
二つ目は棚搬送型です。棚搬送型とは、専用棚の下に潜り込み、ピッカーのもとへ棚を直接搬送します。これらの技術は、ピッキング作業における効率化に大きく貢献しています。
グッズ・トゥ・パーソンを導入し、作業効率を向上させましょう。
自動倉庫型の概要と特徴
グッズ・トゥ・パーソンにおける自動倉庫型の概要と特徴を解説します。
自動倉庫型の特徴とメリット
自動倉庫型は、搬送ロボットが立体倉庫内を走行して、該当コンテナを取り出し、ピッカーまで搬送する仕組みです。
ピッキング方法について解説します。1つのオーダーに該当するコンテナが搬送ロボットにより、立体倉庫から次々にピッキングステーションに搬送されてきます。ピッカーはコンテナ内の商品を指示数分取出し、オーダーコンテナに投入していきます。搬送ロボットは次にコンテナを立体倉庫内に戻す、という工程がありますので、ピッキングステーションでは、搬送ロボットが次々に入れ替わっていき、オーダーピッキングが完了することになります。そのため、搬送ロボットはスピーディかつ小回りが利く設計になっています。
従来のバケット型自動倉庫でもコンベヤを活用すれば、グッズ・トゥ・パーソンが実現できます。但し、固定設備かつ設備規模が大きくなるため、搬送ロボットを利用したグッズ・トゥ・パーソンが主流になっています。
搬送ロボットがコンテナピッキングを行うため、通路幅は狭く、また、階高を有効活用できますので、コンテナを高密度に保管できるのが大きなメリットです。
棚搬送の概要と特徴
グッズ・トゥ・パーソンにおける棚搬送型の概要と特徴を解説します。
棚搬送の特徴とメリット
棚搬送型は、搬送ロボットが倉庫内を移動し、該当商品のある棚を効率的にピッキングステーションへ運んできます。搬送ロボットが棚をピッカーの前に運んでくれるため、歩行時間が無くなります。自動倉庫型と異なり、大規模な工事を必要とせずに導入できるメリットがあります。
ピッキング方法について解説します。一般的に複数オーダー分のトータルピック方式になります。ピッキングステーションには、搬送されてきた棚のどの位置から何個ピッキングするかを指示する装置があり、ピッカーはその指示通りピッキングします。ピッキングが完了すると、その商品をどのオーダーのコンテナに入れるかの仕分け指示がデジタル表示器等で指示されるので、ピッカーは該当コンテナに商品を仕分けします。
棚搬送型は棚を搬送するため、搬送速度は自動倉庫型の搬送ロボットと比較すると遅くなります。
まとめ
グッズ・トゥ・パーソンの導入は、作業効率の向上だけでなく作業者の負担を軽減する大きな役割を果たします。ミスター物流では出荷データや入荷データを分析し、適切なグッズ・トゥ・パーソンの選択を支援します。是非、一度ご相談ください。